朝の検温

長く厳しい青森の冬もいよいよおしまい。まだ雪は残っているものの、吹く風に春のあたたかさとスギ花粉の猛威を感じるこの頃です。ぶえっくしょんっ。
今朝は生後6ヶ月くらいまでの子牛たちが暮らす哺育牛舎にやって来ました。いつも感じることながら、パソコンや書類に囲まれた無機的な事務室に比べて、哺育牛舎はかわいい子牛ちゃんたちがいっぱい。癒しの空間であります。

冬の間締め切っていた扉も今日は開放。花粉まじりのやわらかな風が吹き抜けてます。ぶえっくしょんっ。生後間もなかったり体調の芳しくない子牛ちゃんたちの部屋は、ヒーターやエアパッキン（通称ぷちぷち）のカーテンで保温中。
300頭以上の牛を飼育する小比類巻家畜診療サービスですが、どこの農家さんもそうであるように、子牛の体調管理には特に気をつけているようです。
子牛の健康を知るバロメーターのひとつが体温。哺育牛舎では、毎朝の検温は欠かせない大事な作業のひとつ。
こちらの動物用体温計を使うのですが、なぜに目玉クリップがついてるのか？ワタシの入社当初からのギモンでしたが、本日解決しましたよ。
体温計をお尻にズブーッと差して（メスの場合、たまーに間違って「違う方」に差すこともあるとか 笑）、
差し終わったらシッポの毛をクリップでちょこんと挟んで固定。ほほー、万一体温計が抜けても下に落ちないようにするためのクリップだったんですねぇ。ギモン解決、スッキリさっぱり。
子牛の平熱はだいたい38度〜39度前半とのこと。異常があればバインダーの記録簿に記入します。

体温のほか、便の状態も逐一チェックして記入。異常があった牛ちゃんは、特に注意深く見守るようにするとのこと。容体が急変しやすいのは、牛も人間の赤ちゃんも同じなんですねぇ。

こちらの子牛ちゃん、目がとろーんとして、元気もないことが、素人のワタシにも一目瞭然。

案の定、熱が40度7分もありました。下痢もしている模様。取り急ぎ解熱剤を飲ませたようですが、後でまた体温を計り、必要に応じて獣医師さんに治療してもらうことになるでしょう。

哺育牛舎にいる子牛は約40頭。40頭全員の体温を毎朝計り、便のチェックも欠かさず、そのうえ、エサをちゃんと食べているかどうかにも気を配らなくちゃいけません。さらに生後間もない子牛には1頭ずつミルクを与えて、エトセトラエトセトラ…。

ふはーっ、哺育牛舎は癒しの空間であることに間違いはないけれど、そのお仕事はとってもタイヘーン！なことがよーくわかった朝の出来事でした。ぶえっくしょんっ。